一般社団法人全国優良石材店の会が、2018年に行った調査によると、自身や家族の埋葬方法として若年層ほど「一般のお墓」を選ぶ傾向にあることがわかった。
埋葬に対する意識調査
一般社団法人全国優良石材店の会の調査で20代以上の男女約3000人に「自身や家族のお墓を建てる際に検討候補になる埋葬方法」を聞いたところ、「一般のお墓」と答えた人の割合は、60代や70代以上が半数を割っているのに対し(それぞれ45.9%、48.3%)、20代は63.8%、30代は59.5%となっていました。
また20代では、「樹木葬」「海洋散骨」と答えた人は少数派となっています(それぞれ10.1%、15.5%)。受け継いだお墓を整理する「墓じまいの印象」についての質問でも、「後ろめたい」「先祖に申し訳がない」と答えた20代の割合は全体平均よりも高くなっています。
ちょっと意外な結果でした。
だって、60代や70代以上の方よりも20代や30代の人の方が、樹木葬や海洋散骨よりも一般のお墓が良いと言うのですから。
数年前に母とあるお寺を訪ねた時、母が「お母さん、ここの樹木葬の見学に来たのよ」と話していたのを思い出しました。その時は「家のお墓があるのに、なんでかなぁ」と、はざ間の40代の私はぼんやり思っていました。結局、生前予約はしなかったようですが、やはり興味や関心があったのでしょう。
「つながり」を重視する若年層
今回の調査から、埋葬に対する考え方が若年層ほど保守的である傾向が浮き彫りとなっています。
多様化する埋葬方法について、中高年は積極的、若年層は保守的な考えを持っており、それぞれ捉え方が異なるようです。こうした対比は、きっと一つの家族の中でも同じようにあることでしょう。
お墓には家族や親族を結びつける機能や役割があります。
LINEやSNSでのコミュニケーションが発達する現在、若年層ほどそうした「つながり」を求めているのかもしれません。
彼らの親世代である皆様には、埋葬や葬儀、相続、医療、保険などについて決して自分の考えだけで決めないことをお願いしたいと思います。ぜひ、家族の意見も聞いてみてください。もしかしたら、今回の調査結果のように、意外な結果になるかもしれませんからね。
一般社団法人全国優良石材店の会「自身や家族のお墓を建てる際に検討候補になる埋葬方法」より
記事提供:SILVER-LIFE新聞/Sonael
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