エンディングノートは無料で作れます。その方法は次の4つです。
- ノートに書き記す
- Wordなどを活用してパソコンで作成する
- 自治体などの配布物を活用する
- 無料でエンディングノートをダウンロードできるサイト
エンディングノートには有料のものと無料のものがありますが、無料だからといって見劣りすることはありません。書き損じをしても再入手しやすいというメリットもあります。
ここでは、エンディングノートを作成したい人や、作成するかどうか迷っている人向けに、自治体などの配布物を利用して無料でエンディングノートを作成する方法を紹介します。
エンディングノートとは?
エンディングノートとは、人生の履歴、葬儀などに関する希望、家族や友人へ遺したいメッセージなどを整理してまとめておくためのノートです。終活を検討している人なら、一度は耳にしたことがあるでしょう。
エンディングノートを作成することは、残された人生をより良く前向きに過ごすために大切なことです。
エンディングノートの構成や内容を考えるという作業のなかで、気持ちの整理や、大切な人への思いの再確認ができるため、「悔いのない人生の終わりを迎えるために、今どうすれば良いか」を考えるきっかけになるのです。
また、希望する葬儀の方法や参列者の指定など、自分の死後に関する希望を整理できるという意味もあります。
エンディングノートを作るメリットは以下の通りです。
- 自分の考え・希望を伝えられる
- 経済状況を把握できる
- 残りの人生を見つめ直せる
- 家族・親族の負担を軽減できる
エンディングノートには基本的には法的な効力がないので、財産の相続の希望などを書き残しても実現される保証はありません。エンディングノートについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
エンディングノートを無料で作成・入手する方法
無料でエンディングノートを作成・入手することは可能です。ここからは、エンディングノートを無料で自作する方法を4つ紹介します。
ノートに書き記す
エンディングノートに所定の様式はありません。気に入ったノートや手帳を選び、自分にとって必要な項目を書き記すだけでエンディングノートが完成します。
手書き派の方にとっては、最も着手しやすいエンディングノートの作成方法ではないでしょうか。
手書きでノートに書き出すことで、考えをまとめやすくなります。
Wordなどを活用してパソコンで作成する
デジタル派の人なら、WordやExcelなどを活用してエンディングノートを作成するのも良いでしょう。
文書編集用のソフトウェアがインストールされたパソコン1台さえあれば、家でもカフェでも図書館でも、場所を選ばずにエンディングノートを作成することができます。
パソコンに慣れている人であれば、手書きよりもスピーディーに記載できるため、とにかくどんどん大量に書き進めたいという人にはおすすめです。
ノートやWordで作成する場合も見本を入手するのがおすすめ
ノート1冊、パソコン1台あれば作成できるという気軽さがエンディングノートの魅力の一つです。しかし、真っ白なノートやWordを目の前にして、何を書いたら良いのかわからないという人も多いのではないでしょうか。
そのような場合には、書くべき項目が決められているテンプレートがあると書きやすくなります。中でも自治体や企業が配布している無料のエンディングノートを使うのがおすすめです。
自治体などの配布物を活用する
エンディングノートを、無料で効率的に作成したい場合は、自治体などが配布しているエンディングノートのテンプレートを活用するのがおすすめです。
社会全体の高齢化が進むにつれ、エンディングノートを配布する自治体の数は、増加しています。ただし、すべての自治体で配布されているわけではありませんので、お住まいの自治体に問い合わせて確認してみましょう。
ここでは、無料のエンディングノートを配布している自治体を5つ紹介します。ダウンロードしてコピー機で印刷しましょう。
東京都新宿区
東京都新宿区は、区民向けに「わたしのノート」というエンディングノートを配布しています。
自分自身の情報だけでなく、ペットの情報を記載する欄もあるため、自身亡き後のペットの処遇に関する希望をまとめておきたいという人にはうってつけのエンディングノートです。
ダウンロードリンク:https://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000357530.pdf
福岡県福岡市
福岡県福岡市は「わたしが伝えたい大切なこと~マイエンディングノート~」を作成し、希望する福岡市民へ無料で配布しています。福岡市役所だけでなく、区役所、出張所の一部でも配布しているので手軽に入手可能です。
配布場所:情報プラザ(市役所1階)、各区役所(情報コーナー)、入部・西部出張所
ダウンロードリンク:https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/76288/1/EN_A4_R6.pdf?20240627152434
大阪府大阪市都島区
大阪府大阪市都島区は、2023年から「もしもの時に伝えたいこと」という名称のエンディングノートを独自に作成し区民へ配布しています。
エンディングノートの中に、相続財産についての希望を書く欄があるため、適法に作成すれば遺言書としても利用できるのが特徴です。
ダウンロードリンク:https://www.city.osaka.lg.jp/miyakojima/cmsfiles/contents/0000526/526710/2note.pdf
愛知県北名古屋市
愛知県北名古屋市は「エンディングサポートノート」を配布しています。
自分の住所地や家族構成などの情報のほか、既往歴、メディカルケアの種類、保険、年金、ライフラインといった生活を構成する大切な情報を詳細かつ網羅的に記載することができるため、もしものときに役立つこと間違いなしです。
ダウンロードリンク:https://www.city.kitanagoya.lg.jp/fukushi/files/upload/files/202207ending-note.pdf
広島県尾道市
広島県尾道市は、未来に向けての意思表示形成に役立つ「自分ノート」というエンディングノートを配布しています。
表紙に「わたしになにかあったらこのノートは( )さんに渡してください」と記載できるといった、ひと目で目的を伝えることができるデザイン性が魅力です。
ダウンロードリンク:https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/uploaded/life/59332_153190_misc.pdf
無料でダウンロードできるテンプレートを活用する
住所地の自治体がエンディングノートを配布していない場合でも、無料でテンプレートを入手する方法はあります。
インターネットで「エンディングノート 無料 テンプレート」「エンディングノート 無料 ダウンロード」などと検索すれば、無料のエンディングノートがいくつか表示され、自分好みのエンディングノートも見つかるはずです。
無料公開されているエンディングノートのなかから一つを選ぶ際には、ファイル形式に注目しましょう。
ほとんどのエンディングノートはWord、Excel、PDFのうちのいずれかの形式で公開されています。パソコンを使って入力したいならWordかExcelを、手書きしたいならPDFのテンプレートを選ぶことで、スムーズに作成できるでしょう。
インターネット上には、無料のエンディングノートが多く公開されています。ここでは、インターネット上でダウンロードできる無料のエンディングノートのうち、おすすめを4つ紹介します。
神奈川県弁護士会のエンディングノート(PDF)
原則として、エンディングノートで相続財産の相続割合を指定することはできません。
神奈川県弁護士会が公開しているエンディングノートなら、表紙にはっきりと「このエンディングノートは遺言書とは異なります」という注意書きが記載されているので、作成者も遺族も扱いに迷わずに済むでしょう。
法律の専門家が作成したエンディングノートを選びたい人におすすめです。
法務省 / 日本司法書士会連合会のエンディングノート(PDF)
法務省も、日本司法書士連合会と一体でエンディングノートを作成し、無料で公開しています。相続をスムーズに進めるために何をすべきかがわかりやすくまとめられているため、相続対策を検討している人におすすめです。
日本マイクロソフト株式会社「エンディングノート」
マイクロソフトは、WordやExcelをはじめとするOfficeツールを提供する世界有数のIT企業です。
そのため、マイクロソフトのエンディングノートはWord形式でダウンロードできるため、パソコンでエンディングノートを作成したい人におすすめのテンプレートです。
SOMPOケア株式会社「あなたと大切な人と夢を結ぶ 夢結いのーと」
SOMPOケア株式会社は、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、グループホームなど介護施設の運営や介護関連サービスを行っている企業です。
介護を専門とする企業ならではの「もし重い病気になったらどのような対応をしてほしいか」「どのような医療ケアを望むか」といった項目もあります。
わかりやすい言葉で書かれているエンディングノートのため、将来の介護や医療について自分の考えをまとめる参考になるでしょう。
無料でエンディングノートを手に入れたら|作成の手順は?
無料でエンディングノートを作成するために必要なノート・自治体からの配布物・ダウンロードしたテンプレートなどが揃ったら、作成に着手しましょう。
ここからは、エンディングノートの作成方法(内容・手順など)について解説します。
エンディングノートに何を書くべきか考えよう
エンディングノートに記載する事項の代表例は次の通りです。
- 履歴(通っていた学校、仕事など)
- 葬儀・墓に関すること
- 介護・医療に関すること(特に終末医療の希望について)
- 親族・友人・そのほか関係各所への連絡先
- ライフライン(水道光熱・ガス・インターネット契約など)の情報
- アプリケーション、WEBサービスのログイン情報
- 家族へのメッセージ
基本的には、上記の項目から必要と感じるものを選びましょう。もちろん、上記以外の項目を追加して記載しても問題ありません。
なお、財産や相続に関する情報を記載する場合は、遺言書としての要件を満たさない限り法的な効力は発生しないという点に注意してください。
財産や相続に関する遺言書を作成したい場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談すると安心です。
書きやすい項目から埋めていこう
一度に全ての項目を書ききる必要はありません。項目ごとに筆の進めやすさは異なるはずなので、気分の赴くままに、書きたい項目から着手していきましょう。
特に、介護に関する希望や、家族・友人などの大切な人へのメッセージといった、深く考えてから記入したい項目については、考えがまとまってから記載することをおすすめします。
わかりやすい場所に保管しておこう・家族に伝えておこう
エンディングノートが完成したら、保管場所を決めて家族に伝えておきましょう。せっかく作成したエンディングノートですから、確実に見てもらえるような段取りが重要です。
大切な個人情報やメッセージなだけに、隠しておきたい人もいるでしょう。もちろん、誰でも手に取れる場所に常置しておく必要はありません。
たとえば、不動産の権利証・銀行の通帳・実印・銀行員などをまとめて保管している場所があるなら、それらと一緒に保管しておくことをおすすめします。
パソコンで作成したエンディングノートの場合は、プリントアウトして保管しましょう。
定期的に内容の見直して、書き足そう
エンディングノートは何度でも書き直し可能です。作成後、時間が経つにつれ考えが変わったり、追加したい項目を思いついたりすることはめずらしくありません。
定期的にエンディングノートを見直して、現在の考え方や伝えたい想いと、過去の記載内容との間にギャップが生じていないかを確認しましょう。
定期的に見直すことで表現や伝え方が洗練されていくというメリットもあります。可能なら、年に一度はエンディングノートに目を通して内容を確認してください。
まとめ 全国シルバーライフ保証協会のエンディングノートを活用して終活を始めよう
市販物を購入しなくても、無料の配布物やダウンロードコンテンツを活用すれば立派なエンディングノートを作成できます。
手書き用ノート・インターネット上の無料公開テンプレート・自治体の配布物などの中から、自分にぴったりのものを選んで作成しましょう。
もしエンディングノートの書き方に迷うならセミナーに参加してみましょう。エンディングノートを配布している自治体なら、エンディングノートの書き方講座といった作成に役立つイベントを開催している可能性があります。
思い立ったが吉日です。エンディングノートを活用して、終活を始めましょう。
より実用的なエンディングノートを丁寧に作成したい場合は、ぜひ全国シルバーライフ保証協会のエンディングノートをダウンロードしてください。
全国シルバーライフ保証協会は終活の専門家集団からなる一般社団法人なので、どなたでも安心して利用いただけます。
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