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終活はいつから始める?理想的なタイミングを解説

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平均寿命が長くなり、老後について考える機会が増えていますが、将来の老後生活を不安視する声が多いのが実情です。そこで、将来の老後や死後について考える「終活」が注目されています。終活はある程度年齢を重ねてからスタートするイメージがあるでしょう。それでは、終活を始めるタイミングは、いつが理想的なのでしょうか

本記事では、終活を始めるタイミングについて解説します。終活の手順も記事で説明していくので、役立ててください。

終活は65歳からスタートする人が多い

終活は、生前整理を行ったり遺産相続について取り決めたりして、自身の老後や人生の終わりに備えて活動です。終活は65歳からスタートする人が多くいます65歳頃には、会社の退職や子どもの独立など、生活の状況が大きく変わることが多く、自分の人生を振り返る機会が増えるのがその理由のひとつです。

また、年齢を重ねて自身の老後について具体的な不安が増す頃で、不安解消のために終活を考える人が増えることも理由に挙げられます。

終活はいつから始めても問題ない

老後や死後の取り決めなどを考える終活は、どうしても年齢を重ねてから始めるものという先入観を持っている人もいるでしょう。たしかに、年齢を重ねて将来に不安を感じたことをきっかけに終活を始める人もいるようですが、終活は早くから始めても大丈夫です。

体が元気な40代や50代に終活をスタートしても構いません。早く始めてもデメリットはないので、年齢にとらわれる必要はないでしょう。

終活を始めるタイミングを紹介

前述のとおり、終活はいつから始めても構いません。ここでは、終活を始めるきっかけとなる出来事を例示します。

定年退職を迎えたとき

定年退職を迎えたときは、まだ気力も体力もある状態です。定年退職後は自由時間が増え、自身の人生や老後のことについて考える機会も増えていくことでしょう。

そこで、セカンドキャリア形成のためにこれから先のことを考え、生前整理や自身の老後や介護・財産の把握や整理・遺産分割などを具体的に決めておくいいきっかけになります。自分が希望する最期の迎え方などを考えておけば、それまでの人生設計も前向きに描いていけるでしょう。

身近な人が亡くなったとき

家族や友人などの身近な人が亡くなると、自身に置き換えて最期のことを考えるきっかけになります。自身のことだけでなく、遺された家族のことも思い、死後にどうしてもらいたいか具体的に考える必要性に駆られます。

やがて訪れる自身の死や死後に備えて、それまでどう生きていきたいのか、遺された家族にできるだけ負担をかけない方法はないか、そして、葬儀やお墓についての希望など、終活で明らかにしておくことを考えましょう。

自分・家族の将来が不安になったとき

自身や家族が病気になると、健康面や今後の生活など、将来に不安を覚えるのが普通です。老後生活に対する不安を解消したいという気持ちも、終活を始めるきっかけになります。終活を始めることで、自身や家族が健康であることが当たり前という考えが抜け、健康に対する意識が高くなるでしょう。

医療や介護についても現実的な問題として捉えるようになり、今後介護が必要になったときにどうして欲しいのか、家族に迷惑をかけない方法はないかなど、具体的に考えられるようになります。

親が終活を開始・介護を受け始めたとき

自分の親が終活を開始すると、自身に置き換えて現実的なものとして考えやすくなります。親が終活で考えているテーマを、自身ならどうするか一緒に答えを探せるため、終活を始めるきっかけとなるでしょう。

また、親が介護を受け始めると、親が希望通りの介護を受けられているのかなどを考えることが多くなります。そこで、自身が同じ立場になったときに周囲に伝えておくべきことや、周囲が知っていると役立つことがわかり、有効な方法で終活が進められます。

結婚・出産など、新しい家族が増えたとき

特に若い内は、独身であったり夫婦だけであったりすると、終活について考えるきっかけはなかなかないかもしれません。しかし、結婚や出産などで家族ができたり増えたりすると、もし自分に何かあったときのことを考えるタイミングができます。

自身が亡くなるまでの期間、誰に何をお願いしていくのか、負担をかけない方法があるかなど、終活によって考えることが可能です。さらに、家族が増えると遺産分割について決めていく必要が出てきます。

若いうちから終活を進めるメリット

若いうちから終活を始めると、年齢を重ねてから始めたときと比較して、いくつかのメリットがあります。まずは気力や体力が備わっている点が挙げられます

終活には生前整理や財産管理・遺産分割など、手間がかかる手続きも多く存在するため、気力や体力が必要です。年齢を重ねてから終活を行っても、気力や体力が備わっていないと希望通りに進められない可能性があります。

また、必要に駆られてから始める終活と比較して余裕が持てるため、自身や家族が希望するセカンドライフが実現できる方法をしっかりと考えられる点もメリットです。入居したい老人ホームを早い段階で決められたり、老後の人生設計を長いプランで建てられたりでき、その後の生活に余裕ができます。

終活のやり方・手順をわかりやすく解説

終活は具体的にどう進めたらいいのでしょうか。ここでは、終活のやり方や手順をわかりやすく解説していきます。

エンディングノートを書く

終活を進めるために、まずはエンディングノートを書いていきましょう。エンディングノートを記入しておくと、いざというとき自身の情報や思いを把握してもらえるメリットがあります。生前であれば、自身の介護の方法や尊厳死について希望を伝えられます。

また、死後の手続きについて書いておけば、葬儀や埋葬の方法や遺産分割の希望を伝えられるため、相続などの争いが起きるリスクを軽減できるでしょう。財産の情報も必ず書いておきたい項目です。

本人名義の口座や株式・証券、不動産のほか、債券や債務の情報もわかれば、相続手続きを進めやすくなります。ただし、エンディングノートには法的効力がありません。必要であれば遺言書の作成も検討しましょう。

生前整理を進める

エンディングノートを記入したら、生前整理を始めていきましょう。

使用していない所有物や複数ある銀行口座や不動産など、無駄になっている財産はないでしょうか。自分の死後に遺された家族が相続手続きで困らないためにも、自分の財産を生前整理しておくとよいでしょう。不要な財産を処分しておくと、相続の際に家族や親族が行う手続きもより簡素化できるメリットがあります。

生前整理は一気に行わず、着実に進めていくといいでしょう。何を整理するか考える際は、残したいものから考えていくと進みやすくなります。できれば目録を作成し、計画的に生前整理を行っておけば、死後に家族が整理しやすくなるのでおすすめです。

葬儀・供養の希望を明確にする

葬儀や供養の方法も多様化が進んでおり、葬儀会社の中でもさまざまなプランが用意されています。そこで、亡くなった際の葬儀や供養の方法について自身の希望を伝えておけば、家族が迷わなくて済みます。

葬儀の形式や参列者・喪主の希望のほか、形式や予算などの希望をまとめておきましょう。供養は、お墓の立地や環境のほか、墓石のデザインや彫刻の文字なども、希望があるのであれば書いておくと家族に伝わります。

信心している宗教や菩提寺も知らせていなかったのなら、このときに伝えておくといいでしょう。供養もまた多様化が進んでおり、散骨などの方法を希望する場合は明確に意思表示をしておく必要があります。予算や承継者も含め、希望を全て記しておきましょう。

年代別に終活の方法を紹介

前述のように、終活を始める年代は60代が多くなっていますが、中には早めに終活をスタートしている人も出てきています。ここでは、一般的には少し早いとされる20代から50代での終活の進め方を紹介していきます。

20代の終活の方法

20代は、まだ死と向き合う意識を持てない人も多いでしょう。しかし、人生設計を考えていくうえで、貯蓄や生命保険・年金などの必要性を感じていかなければなりません。まずは少し先の未来に目標を定め、そこに向かって進むべき方法を考えていくと取り組みやすいでしょう。エンディングノートをうまく活用すると、やるべきことが具体化できます。

30代の終活の方法

30代になると、結婚や出産などのライフイベントが発生するケースが多くなります。結婚で新しい家族ができ、出産で家族が増えると、ライフプランも変わってきます。転職する人も増え、人生における転換期を迎える人も多いことでしょう。人生を振り返り、5年後や10年後の貯蓄額の目標を定めると、プランが立てやすくなります

40代の終活の方法

40代では、両親が老いてきて介護が必要になったり亡くなったりする場面と遭遇する機会が増えてきます。その現場を見ていく中で自身に置き換え、終活について考えるタイミングも多くなるでしょう。

また、40代は人生の折り返しを迎える年代でもあります。今までの人生を振り返るとともに、得てきたもののうち不要であったものを見定め、整理をしておくといいでしょう。老後に向けたプランを立てやすくなり、準備を進めやすくなります。

50代の終活の方法

50代は、自身の定年退職までのプランを考えたり、実際に伴侶が定年退職したりする年代です。体力や気力・判断力を十分に備えた状態で、より具体的にセカンドライフのプランが立てられます。エンディングノートを書いたり資産の整理をしたりして、ライフプランをしっかり立てていきましょう

また、50代で両親が亡くなるケースも多いでしょう。両親の終活や継承などの問題と向き合った際、自身のケースと置き換えて考えてみるのも有効です。

終活はいつからスタートしてもいい!将来を考えて早めに準備するのが吉

終活のスタートは年齢を重ねてからでなくてもでき、早すぎることはありません。将来や老後に向けて早めに準備しておけば、長期的にプランを立てて動くことが可能です。将来を考えて、早めに準備をしておきましょう。

一般社団法人全国シルバーライフ保証協会は司法書士や行政書士等の士業法人で構成されるベストファームグループの一員です。高齢者施設入居時の身元保証の他、エンディング時の財産管理、各種事務手続き、葬儀などの複合的な問題(死後事務)をワンストップでサービス提供する、終活のパートナーです。

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この記事の担当者

大倉 弘行シルバーライフカウンセラー│東京シルバーライフ協会代表理事│BF・H株式会社常務取締役

大倉 弘行シルバーライフカウンセラー│東京シルバーライフ協会代表理事│BF・H株式会社常務取締役

2009年ベストファームグループ入社。2013年から高齢者の身元保証、任意後見、死後事務委任等のサービス「オーカスタイル」の立ち上げに従事。2019年 東京シルバーライフ協会代表理事として、同グループの高齢者支援事業の責任者を務める。

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