相続対策としての生命保険の活用方法
「生前の相続対策」として活用されるものに、生命保険があります。
代表的な活用方法として以下のようなものがあります。
- 生命保険金の非課税枠(500万円×法定相続人)を活用しての相続税対策
- 生命保険の受取人を特定の相続人にし、特定の相続人に確実に財産を遺す
特定の相続人に確実に財産を遺したい場合、生命保険が有効な理由
障がいのある子のため等、何らかの事情で、ある特定の相続人に対して財産を確実に遺したい場合には受取人を特定の相続人とした保険に加入する事が有効です。
これは、民法上「生命保険金」は受取人固有の財産とされ相続財産からは除かれるからです。
しかしながら、加入の方法を誤ると失敗する事もあります。
それでは次にその事例をみて参りましょう。
相談事例「被相続人が死亡後、死亡保険金がすぐに支払われない!」
ある日、ご主人様を亡くされた50歳代の妻と大学生の長男(20歳)が事務所にご相談にいらっしゃいました。
事前に財産資料の持参を依頼していた為、預金通帳や不動産資料そして生命保険の保険証券をご持参されました。
遺産分割協議で揉めていて葬儀費用の支払いや生活費で困っている。
法定相続人は、自分(ご相談者本人)長男そして先妻の子の3名。
遺言書はなく、遺産分割割合で折り合いがつかない・・・どうしたら良いか?
長男受取人の生命保険で解決と思われたが・・・
亡くなったご主人様は、長男を受取人としたK生命の保険に加入しておりました。
前記のとおり、生命保険金は民法上、受取人固有の財産で相続財産からは除かれます。
その事をご相談者にお話し、早速お二人は翌日保険会社の窓口に手続きに行かれました。
しかし後日、「保険金をすぐに、受け取る事が出来ないんです!」とお電話がありました。
再度お会いしお話をお伺いすると、保険会社より「亡くなったご主人様は保険料を全期前納している為、法定相続人全員の同意が必要で自署と捺印が必要です。」と言われたとの事でした。
これでは法定相続人である、先妻の子から書類を取り付ける必要がありますのでご相談者の親子は困ってしまいました。そして「全期前納」という言葉の意味が理解出来ませんでした。
「全期前納」?「一時払い」との違いとは?
保険会社への保険料の支払いが1回で終了するというのは「全期前納」「一時払い」両方とも同じですが、大きく異なる点があります。
一時払
保険期間中の保障を1回の保険料ですべて充当する事です。
よって加入時に支払われる死亡保険金額は確定しています。
全期前納
本来、年払や月払等で分割払いする保険料を、先払いで全額支払ってしまう事です。
保険会社は預かったお金を、保険契約の保険料に順次充当していきます。
よって死亡時には、死亡保険金+未経過保険料が支払われる事となります。
「全期前納」の未経過部分の受取り方法は保険会社によって異なる
今回は保険証券に「全期前納」という記載が保険証券にされていませんでした。
保険会社の窓口に行ってその事実が判明しました。
「全期前納」がされているかどうかは、保険証券に記載があるかどうか又保険会社へ個別で問い合わせをして確認するしか方法がありません。
又「全期前納」の未経過保険料部分に関しては、各保険会社により取扱いが異なりますので注意が必要です。
「保険金受取人が未経過保険料を受取る」と規定している保険会社もありますので、事前に保険会社へご確認下さい。
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